2017-06-16

フレッド・アステアの『バンド・ワゴン』

 いやー、いいよね! フレッド・アステアの『バンド・ワゴン』! 特に青いシャツに白いスーツとハットで踊る、例のバーのシーンなんて最高にクールだと思わない?
 じつは久しぶりにアステアのダンスシーンを見直していたんだ。ああ、ぼくはね、アステアの映画のお気に入りのダンスシーンだけを自分で編集した、特別なビデオコレクションを持っているんだ。しかもVHSで! やっぱりVHSがいいよね! VHS以外はどうも信用できなくてね!
 で、このアステアのダンスシーンをずっと見ていると、やっぱり上品なんだよね。でも、ただ上品なだけじゃないんだ。 品よく優雅に踊っているように見えて、ときどき荒々しい野生のアステアが飛び出すんだ! もうね、「わお、なんてかっこいいんだろう!」って釘付けになっちゃうよね! 本当に油断ならないよアステアは! まさに「蝶のように舞い、蜂のように刺す」といった感じのダンスだよね! ぼくはすっかりアステア蜂に急所を刺されまくりさ……。もう一回見たらアナフィラキシーショックで髪型がアフロになってしまいそうだよ……。
 とにかく、アステアはぼくにとってアイドルなんだ。子供のころからアステアの真似をして育ったからね。ぼくがアステアで、妹のジャネットにはジンジャー・ロジャースになってもらったりして、よく遊んだものだよ。ぼくも、いつかアステアみたいにミュージカル映画を作ってみたいと思ってるんだ。もちろんカカシの役じゃなくて、ちゃんと上品な紳士の役でね。
 「スムーズ・クリミナル」のショートフィルムは、その練習みたいなものさ。うーん……練習って言うと少し語弊があるかもしれないけど、いつか長編映画の「スムーズ・クリミナル」を作ってみたいね。大ボス役は、もちろんマーロン・ブランドにやってもら……あ、マーロン・ブランドはもういないんだった……。じゃあ、兄のマーロン・ジャクソンでいいや。名前もマーロンだし。
 よし、まずはちょっと大人なバーに一人で行けるようになって、紳士の風格を身につけよう。ジーザスジュースもいいけど、たまにはバーボンをゆっくりと味わいながら場の雰囲気を楽しむ。そして、突然カウンターテーブルに上がって踊りながらウイスキーボトルを割りまくる! これが大人な紳士だよね!